カレーは二日目がおいしい。これ、有名な話です。
でも二日目のカレーって実は食中毒の危険があって、怖いんです。
正しい方法で温め直さなければ危険です。
また、カレーは上手に温めなければ焦げ付きやすいもの。コゲにも注意が必要です。
この記事では、食中毒とコゲを防ぐカレーの温め直し方を紹介します。
食中毒予防のためにもカレーの温め直しは鍋で
カレーの温め直しは何でやりますか?
電子レンジという選択肢もありますが、食中毒予防のためには
多少面倒でも鍋でかき混ぜながら温め直す方がよいです。
一晩寝かせたカレーは怖い
一晩寝かせたカレーはおいしいですが、実は食中毒の危険があってこわいものです。
カレーによる食中毒の原因となるのはウェルシュ菌という菌。
自然界に広く生息している菌なので、少量口に入ったくらいでは特に問題ないのですが、
大量に体内に入れてしまうと食中毒を起こす可能性があります。
このウェルシュ菌は、元々カレーの具材となるお肉や魚介に特に多く付着しているものです。
そしてこの菌の特徴の一つが酸素を嫌うということ。
実はお肉の入ったカレーというの酸素濃度が薄くなりやすいもの。
肉には酸素を奪う物質(グルタチオン等)がたくさん含まれているため、
お肉の入ったカレーは特に酸素が薄い環境になりやすく、ウェルシュ菌が繁殖しやすいのです。
一晩寝かしている間に、ウェルシュ菌が増えてしまっている可能性は十分あります。
カレーは鍋でかきまぜながらしっかり温め直すべき
大概の菌は熱に弱いもの。しっかり加熱することで殺菌できるものですが、
ウェルシュ菌の場合は違います。
熱に強いのです。
ということは、加熱したところで殺菌できない。
ウェルシュ菌を退治するには、酸素を嫌う性質を利用するしかありません。
電子レンジで温めるよりは、
鍋を用いて、しっかりかき混ぜて、カレーに空気を含ませながら加熱することが大切です。
また、十分に加熱することも大切です。
ウェルシュ菌の最も好む温度は20~50℃。
この温度帯だと、どんどん増殖してしまいます。
増殖を防ぐためには、できるだけこの温度帯の時間を短くすること!
カレーは一気に加熱し、ぼこぼこ煮立つほどにまでなったら、火加減を落としてしっかり温め直すのがよいでしょう。
食中毒を防ぐために|保存のポイント
カレーを保存するポイントも知っておきましょう。
保存の際のポイントとなるのは、温度!
カレーがウェルシュ菌の好きな20~50℃になる時間をいかに減らすかがポイントです。
つまり、できるだけ早く粗熱を取って、冷蔵保存、または冷凍保存!
具体的には、鍋から厚みのない容器に移し替え、
できればその容器を氷や保冷剤などの上に置いて混ぜるなど、
とにかく20~50℃となる時間をできるだけ短くする工夫をしましょう。
また、小分けにすると速く冷めるので、1食分ずつ分けるのもよいです。
粗熱が取れたらすぐに冷蔵庫、または冷凍庫へ。室温放置は厳禁です。
食中毒を防ぐためには大量に作らないこと
大量に作ると言うことは、その分多くのウェルシュ菌がいるということです。
その上、温度が下がる時間もかかる分、大量に繁殖する可能性も高まります。
実際に、ウェルシュ菌による食中毒は給食施設や仕出し弁当屋、旅館、飲食店など大量に作るところで起こりやすく
ニュースになっているのを見聞きしたことのある人もいるでしょう。
たくさん作って保存したい気持ちはよくわかりますが、
食中毒予防のためには、カレーはあまり作りすぎない方がよいのです。
もう焦がさない!カレーの上手な温め直し方
カレーを温め直す際に、気を付けたいのは食中毒の他に焦がさないこと!
ここではカレーを焦がさないためのコツをご紹介します。
水分を加えてから温める
二日目のカレーは水分が飛んでしまって、一日目よりもドロドロしているもの。
その分、なべ底で焦げ付きやすくなります。
これを防止するためには、カレーに水分を加えて溶きのばすのが有効。
水を加えてもいいですし、牛乳や豆乳を加えるのも、まろやかになっておいしいです。
少量ならお酒やワインなどを加えるのもよいでしょう。
また、トマトジュースなんかもよいですね。
火加減はふつふつしてきたら緩める
カレーを焦がさないように温めるには、火加減も大切。
食中毒予防のためにも、まずは急激に熱を加えてボコボコと音がするほど温め直すことが大切ですが
問題はその後です。
一度しっかり沸騰させたら、必ず火加減を緩めましょう。
かきまぜながら温める
かきまぜながら温めることも大切です。
かきまぜることで、なべ底に焦げ付きにくくなりますし
カレーに空気を含ませられるので、食中毒対策にもなります。
ずっとかきまぜ続ける必要はありませんが、適度に混ぜることは大切です。
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