4月8日花祭りの由来とクリスマスより人気がない意外な理由とは?

  • 2020年1月16日
  • 2020年1月18日
  • 年中行事
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4月。桜が咲き、日本の最も美しい時期の一つですね。そんな頃に催される花祭りの由来をご存じでしょうか。

花祭りとは仏教の開祖であるお釈迦様の誕生を祝うお祭りです。

しかしこの、仏教の開祖釈迦の誕生祭、花祭り。日本では盛り上がらないどころかあまり知られていません。キリストの誕生祭(クリスマス)には、1か月以上前から日本中が浮かれ始め、やれクリスマスツリーを出さなくちゃ、だの、やれ今年のケーキはどこで買おう、だの、いそいそ準備を始めるのに。しかも、クリスマスに浮かれるあなたのお家の宗派は大概、仏教…なかなか意味不明です。

今日は、花祭りの由来と、なぜ花祭りはクリスマスほど盛り上がらないのか、について少し見てみましょう!

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4月8日は釈迦の誕生祭 花祭り

お釈迦様が産まれたとされるのは4月8日で、花祭りは釈迦の誕生を祝うお祭りです。

ここで釈迦の誕生伝説をご紹介いたしましょう。

釈迦の母親はマーヤー(摩耶)夫人。マーヤー夫人は白象が体内に入る夢を見て懐妊されたと言われています。臨月の頃、ルンビニというところに赴いたマーヤー夫人が、ムユウジュの樹に咲いた花を取ろうと手を伸ばしたとき、右わきから釈迦が誕生しました。

釈迦は天から降臨してきたかのように光り輝いていて、すぐに七歩歩むと、右手で天を、左手で地を指して「天上天下唯我独尊」と言いました。この言葉はよく「自分一人が尊い」という意味に思われていますが、そうではなく、「人間はみんな産まれてきた目的がある。そういう意味で、人間はみんな平等に尊いのだ。」という意味です。

そんな釈迦の誕生を祝うかのように、天からは甘露の雨が降り、地には曼陀羅華で埋め尽くされ、花の香りが辺りいっぱいに広がった、と伝えられています。

花祭りのときに設置される花御堂は、この釈迦の誕生シーンを表しています。盆に張られた甘茶は、天から降った甘露を、台を飾る花々は、地に満ちた花を、そして安置された仏の右手は天を指し、左手は地を指しています。人々はこの仏に甘茶をかけ、苦が消え去り、幸せが訪れることを祈るのです。

そんな素敵な花祭りをなぜ我々は祝う習慣がないのでしょうか?

それは、他でもない、釈迦の「誕生日」だからです。

仏教では誕生より●●が大切

なぜ釈迦の誕生日をあまり盛大に祝わないのか。その理由を理解するには、仏教の基本的な考え方を知る必要があります。

仏教が目指すのは、涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)。つまりは煩悩がなくなった悟りの世界で、静かに安らかにあること。それこそが人間の生きる目的であり、そこへ至るために煩悩を失くす努力、修行をして生きるわけです。

しかし、我々人間はそんな簡単に煩悩を消し去ることはできません。生きている限り煩悩から逃れられないといっても過言ではないでしょう。煩悩があるから苦しい。でも苦しみの原因である煩悩から逃れることも至難の業。悟らない限り、苦しい煩悩を抱え続けながら生きるしかない。そう。生きることは苦しみである。これが仏教の基本的なこの世の捉え方です。

そして、そんな苦しいこの世を生き切って、ついにこの世を去るとき、往生する、つまりは極楽へ行き、仏となることができると説くのです。

この世に誕生する=涅槃を目指した苦しい修行の始まりであり、この世を去って初めて、楽しい極楽が待ってるよ。ということですね。

…なんかあんまり誕生が素敵なことと思えなくなってきましたね。そりゃ花祭り、盛り上がらんわけです。

ということで、釈迦の誕生祭花祭りは、釈迦の誕生シーンを花御堂に再現し、人々は幸せが訪れることを願って甘茶を仏にかける祭りなわけですが、仏教は「生きることは苦しみである」というスタンスなため、あんまりめでたく盛り上がらない。と言うことでした。

ブッダについてもっと知りたいと言う方は、映画「リトル・ブッダ」や、「BUDDA2 手塚治虫のブッダ 終わりなき旅」などがありますので、こちらを見られてもよくわかると思います。



仏教の基本の考えを知ると、キリスト教と比べて全体的にテンションが低い意味がわかる気がしますが、仏教の教えには現代の私たちにとっても、役に立つ教えがたくさんあります。実際、私も僧侶の方から仏教の教えを聞いて、人間関係の悩みが軽くなったことがあります。いつの世もこの世の普遍的な真理は変わらないのです。

ときに、今、世の仏像好きの女子たちの間で、釈迦の誕生日は「シャカタン」とか言われ、4月8日はSNSなどの一部界隈で盛り上がりを見せるそうですよ。どうせならそれくらいの明るく軽い調子の方が涅槃へ近づけそうな気もしますね。今度の4月8日は、「メリシャカ」とか言って、盛り上がってみるのもいいかもです。

「誕生」と「生誕」の違い
誕生は人間に限らず、動物や、「新製品誕生」「カップル誕生」などモノや生き物以外にも使います。
対して「生誕」は「〇〇生誕の地」などの石碑を見かけたりするように、既に亡くなられた偉大な人に使われることが多いです。

我々、存命の一般人が「生誕祭」とか言うと首を傾げられてしまうわけです。

 

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