納豆を食べるといつもと違って何だか苦い…
食べても大丈夫なのか心配になるかもしれませんが、
これは腐っているわけでもありませんので、食べても大丈夫です。
ただし、苦い納豆は古い証拠。
おいしく食べるためにも、納豆は風味が保たれているうちに食べる方がよいでしょう。
この記事では、納豆が苦くなる原因や、どれくらい古いと食べない方がよいのか、納豆を苦くしないための対象法について紹介します。
納豆が苦いのは時間が経ってアミノ酸ができたせい
苦い!と感じる納豆は、買ってきてから時間が経ったものや賞味期限を過ぎたものではありませんでしたか?
時間が経った納豆は、発酵が進んでしまうせいで苦み成分が生まれます。
でもこれはアミノ酸の一種なので、体にとって悪いことはありません。
納豆が苦い原因はチロシン
口にすると苦い!と感じさせる成分の正体は、「チロシン」というアミノ酸の一種。
購入してからしばらく時間が経っていたり、常温環境に長時間納豆を置いていたりすると
発酵が進み、納豆菌による大豆の分解が進みます。
学生時代、理科の授業で習ったとおり、たんぱく質というのは分解されるとアミノ酸になりますね。
つまり、大豆のたんぱく質が納豆菌によって分解されてできるのが、苦味の原因である「チロシン」なのです。
古くなってしまった納豆の表面を白いつぶつぶが覆っていることがありますが、
この白いつぶつぶはチロシンであり、アミノ酸の結晶です。
アミノ酸ですから、食べてももちろん体にとって悪いことはありません。
納豆が苦くても腐っているわけではない
納豆が苦い原因であるチロシンは、納豆菌による発酵が進んだことが原因でたくさんできるものですが
腐っているわけではありません。
実は、「発酵する」と「腐る」は、微生物の働きによってモノが分解され、状態が変化していくこと、という意味では同じこと。
違いは、摂取したときに人体にとってよいものであるか、有害なものであるか、ということだそう。
発酵は、目に見えない菌によってもたらされる現象。ゆえに、興味を持てば持つほど、「これってどうなんだろう…」という疑問がわ…
納豆の場合は、発酵が進んだところで生成されるものはアミノ酸であり、
人体にとって有害な成分はできないので、腐っているわけではないといえるのです。
納豆が古いと苦い以外にどんな状態になる?
納豆が古かったり、常温で放置したりして発酵が進みすぎると、味が苦い以外にも見た目や食感、においに変化が起こります。
【見た目】納豆の表面に白いツブツブがある
まず、見た目の変化としては、納豆の表面に白いツブツブがあること。
先ほども紹介したとおり、白いツブツブの正体はアミノ酸の一種であるチロシンです。
【食感】ジャリジャリしている
古い納豆を食べると、苦いうえにジャリジャリすることがあります。
このジャリジャリの正体もチロシン。
特に結晶化していて、白いツブツブ状態になっていると、ジャリジャリした食感を覚えることが多いはずです。
【におい】いつもよりにおう・アンモニア臭がする
発酵が進みすぎると、においもキツくなります。
いつもより納豆臭い、と感じることがあるでしょう。
また、アンモニア臭がするように感じられることもあるかもしれません。
納豆はどれくらい古いと食べられないのか
納豆は、古くなっても発酵が進むだけなので、基本的に食べられます。
しかし、既に紹介したとおり、古くなればなるほど、苦くなったり、食感が悪くなったり、においがきつくなったりして食べにくくなってしまい、食べづらくなるはずです。
味の限界は、人の感覚や、気温にもよるため一概にはいえませんが
賞味期限から10日経っていると食べづらいと感じることが多いでしょう。
納豆の賞味期限と味については、下記の記事で詳しく紹介しています。
こちらもぜひご覧ください。
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苦い納豆をおいしく食べるには
古くなって苦味が出てしまった納豆をおいしく食べるには、いつもより濃い味付けをすること。
次のような方法はどうでしょうか。
キムチを混ぜる
納豆キムチは定番の食べ方ですよね。
キムチは納豆と同じく発酵食品であるため、もちろん相性は◎。
味もにおいもしっかりした食べ物なので、納豆の苦味もごまかせるはずです。
ごま油を加える
ごま油で風味づけをすれば、納豆の苦味も消えるはず!
おネギを足してもよいかもしれません。
マヨネーズを加える
マヨネーズも味がしっかりしているので、苦味をごまかせるとのうわさ。
私はやったことないので、どんな味になるのか想像つきませんが、おいしいかもしれません。
青じそドレッシングを加える
和風ドレッシングの青じそドレッシングなら、納豆とも合います。
味もしっかりしているし、酸味もあるので、苦味もごまかせます。
そもそも納豆を苦くしないためには
苦い納豆、すなわち発酵が進みすぎた納豆は、味もにおいも食感も悪くなりがち。
おいしくありません。
やはり納豆はできるだけおいしい状態で食べたいものです。
納豆を苦くしないためにも、以下で紹介することを心掛けましょう。
賞味期限を守って食べる
納豆の賞味期限とは、メーカーさんがおいしく食べられる目安として設定している期限のこと。
納豆は腐らないとはいえ、風味の保たれたおいしい状態を味わうためにも、できるだけ賞味期限は守って食べましょう。
値引きシールのものを買ったらすぐに食べる
値引きシールの張られたものは、やっぱりお得だし、ついつい買ってしまうもの。
しかし、ご存じのとおり、値引きシールが張られているということは、賞味期限が間近!
早く食べるに越したことはありません。
買ってきたら、できるだけ早めに消費してしまいましょう。
買ってきたらすぐに冷蔵保存
納豆は買ってきたら、すぐに冷蔵保存しましょう。
特に気温の高い季節は、常温の環境に置いておく時間はできるだけ短く!
というのも、納豆菌が最も活動する温度は約40℃。
常温で置いておくと、発酵が活発になってしまうため、苦い状態になりやすいのです。
納豆菌の活動を抑えるためにも、買ってきたらすぐに冷蔵庫に入れるようにしましょう。
しばらく食べないなら冷凍保存
納豆が安売りしていて、思わず大量買いしてしまった!でもすぐには消費できないなぁ…というときには、冷凍保存するとよいですよ。
冷凍すれば、納豆菌の活動が止まるため、発酵も止まり、苦い状態にはなりません。
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