しばらく忙しくて料理をしなかったら、いつの間にか卵の賞味期限が1ヶ月も過ぎてしまっていた!
捨てるべきかな…とも思うけど、もしも食べられるならもったいないし、消費したい!
そんなふうに思って情報を検索している人もいるかもしれません。
実は卵って意外と長持ちする食べ物。
賞味期限から1ヶ月過ぎていても食べられる場合もあるんですよ。
賞味期限切れ1 ヶ月の卵は食べられることもある
卵ってなんとなーく、保存できる期間は短いものなのかと思っていたのですが、
実は案外保存のきく食品です。
賞味期限から1ヶ月も経過していても食べられることもあるんですよ。
卵の賞味期限とは生で食べられる期間のこと
卵の賞味期限とは、卵を生で食べても大丈夫な期間のこと。
サルモネラ菌が増殖する心配のない期間のことを示しています。
新鮮な卵には殺菌酵素があり、万が一サルモネラ菌が付いていたとしても
殺菌酵素の働きによって増殖することはなく、食中毒を起こす心配はありません。
卵の賞味期限とは、この殺菌酵素が働く期間を基に算出されたものなのです。
また、現在スーパーなどの量販店などで売られている卵の賞味期限とは、
卵をパックしてから2週間程度を賞味期限としているところが多いそうです。
卵は賞味期限を1 ヶ月 過ぎても食べられることも
スーパーなどで実際に売られている卵の賞味期限は、卵をパックしてから2週間程度とされていますが
実はこれは消費者の安全を考慮して、短めに設定された期日。
卵が生食できる期間は本当はもっと長く、賞味期限を1ヶ月過ぎてもまだ食べられることもあります。
というのも、サルモネラ菌の増殖スピードは、気温に左右されるため
卵を生食できる期間というのは季節によって異なり、寒い季節だと1ヶ月以上大丈夫とされるからです。
日本卵業協会によると、季節ごとの卵を生食できる期間は以下のとおり。
- 夏季(7~9月):産卵後16日以内
- 春秋期(4~6月、10~11月):産卵後25日以内
- 冬季(12~3月):産卵後57日以内
産卵後、何日目にパックされたかというのは残念ながら消費者からはわからないのですが、
仮に産卵後から5日後だったとした場合、夏季以外の季節なら賞味期限を過ぎていても食べられます。
産卵後から5日めにパックしたとすると、スーパーなどで売られる卵の場合、
賞味期限はパックしてから2週間程度ですから産卵後19日めとなります。
春秋期なら産卵後25日以内なら食べられますから、賞味期限を過ぎていても6日は食べられる計算になるでしょう。
冬季の場合は産卵後57日以内なら食べられますから、賞味期限を38日過ぎていても食べられる計算になります。
つまり、理論上は、賞味期限から1ヶ月以上経過していても冬場なら食べられることになるのです。
また、いくつかのテレビ番組でも卵の賞味期限について放送したそう。
過去に放送されたNHKの「ガッテン」では
卵は常温で2ヶ月、冷蔵庫で4ヶ月もつという研究結果があるという専門家の話もあったようです。
賞味期限切れ1 ヶ月でも食べられる卵の見分け方
冬場は賞味期限から1ヶ月が経過していても食べられることが多いといっても
これはあくまで理論上の話。
食べられるかどうかは、実際に卵の様子を確認してから判断しましょう。
ヒビが入っていないこと
ヒビが入った卵は、たとえ賞味期限内でも食べるのは控えるべき。
というのも、ヒビが入って卵の中に空気が入ってしまうと、菌が繁殖しやすい状態になってしまい
安全とはいえないからです。
生で食べるのはやめておきましょう。
ヒビが入ってから1~2日くらいであれば、加熱すれば食べれますが
それ以上の日数が経過した場合や、いつヒビが入ったのかわからない場合は、たとえ加熱しても食べない方がよいです。
水に入れても浮かないこと
古くなった卵は、中に空気を多く含むようになるので、水に入れると浮きます。
水に入れてみて浮かないようなら、大丈夫なことが多いでしょう。
ただし、水に入れて浮いた場合でも食べられることもあります。
卵が浮いた場合は、卵を割ってみて、次に紹介するような見た目や臭いの異常がないか確認してみましょう。
また、卵が水に浮く理由などについては、下記の記事で詳しく紹介しています。
こちらもよろしければご覧ください。
ゆで卵を作っていると、浮いてくるヤツがいる! なんで?大丈夫なの?食べられるヤツ?? なんて、びっくりされて理由を検索されている方もいるかと思います。 ゆで卵が浮いてくるのは古いから。食べられることも多いですが、ちょっとだ[…]
見た目やにおいに問題がないこと
卵が食べられるか不安な場合は、割ってみましょう。
割った途端に卵黄が崩れたり、卵白が混じった状態で出てきたりするならアウトです。
また、アンモニア臭や硫黄臭のような臭いがした場合も腐っています。
食べずに廃棄しましょう。
賞味期限切れ1ヶ月の卵は必ず加熱!ゆで卵なら固ゆでに!
卵がいくら賞味期限を切れても食べられることがある、といっても
やはり賞味期限を経過しているなら、新鮮な卵のように必ずしも安全であるともいいきれません。
サルモネラ菌によって食中毒を起こすリスクもありますので
生で食べるのは絶対にやめましょう。
食べる場合はしっかり加熱調理してから食べることです。
また、熱を通したといっても、半熟や温泉卵のように半分生の状態も危険です。
ゆで卵にするなら必ず固ゆでにするなど、十分に加熱調理したものを食べるようにしましょう。
できるだけ卵を新鮮に保存するには
卵を安心して食べるためには、保存の仕方も大切です。
正しい卵の保存方法や扱い方を知っておきましょう。
常温保存はしない
卵は夏季よりも冬季の方が生で食べられる期間が長いことからわかるとおり
卵は温度の低い環境での保存が望ましい食べ物です。
スーパーだと常温で売られてるじゃないか、と思う人もいるかもしれませんが
あれは結露によって卵が傷むのを防ぐため。
卵を買ってきたら冷蔵庫で保存が正解です。
ドアポケットに保存しない
卵は冷蔵庫に入れて保存すべきものですが、ドアポケットで保存するのは避けましょう。
ドアポケットに入れておくと、冷蔵庫のドアを開け閉めする度に温度変化にさらされます。
特に暑い季節だと、一時的とはいえ気温が高く、傷みやすい環境にさらされることになるため、
劣化も進みやすくなるからです。
ドアポケットに卵入れが付いている場合は、市販の卵ケースを使って冷蔵庫の中に入れておくと保存しやすく、便利です。
丸い方を上向きにして保存
卵を保存する場合は、尖った方ではなく丸い方を上に向けて保存するのがよいといわれています。
このように保存することで、劣化しにくくしたり、卵黄が殻に触れてサルモネラ菌が付くのを防いだりする意味があります。
パック売りされている卵は、大体丸い方を上向きにして販売されていますから
買ってきたままの向きで並べておくとよいでしょう。
保存する際の卵の向きについては、下記の記事で詳しく紹介しています。
身近な食材卵。 毎日のように食べているという人も少なくないでしょう。 そしてしょっちゅう食べるからこそ、冷蔵庫に保存していることも多いはず。 少しでも安全に卵を食べるためにも、正しい保存方法を知っておきたいものですね。 […]
水で洗わない
買ってきた卵は水で洗わないようにしましょう。
特に保存前に水で洗うと、卵の殻の表面に開いた気孔の穴から、中に雑菌が入ってしまうことがあります。
卵が腐る原因になる可能性があるので、卵は水で洗わないようにしましょう。
卵を触ったら必ず手洗いをする
卵の殻にサルモネラ菌が付いている可能性は非常に低く、サルモネラ菌に汚染されている確率は0.0029%といわれています。
つまり10万個の卵のうち、約3個しかサルモネラ菌に汚染された卵はない、ということになります。
とはいえ、3個は汚染されているということ。
自分が買った卵が絶対にサルモネラ菌が付着していないとも言い切れません。
サルモネラ菌対策のためにも、卵を触ったら必ず手を洗うようにしましょう。
ゆで卵の場合は?消費期限と保存方法
卵の保存期間は意外に長いものでしたが、ゆで卵の場合はどうなのでしょう?
ついでに知っておきましょう。
ゆで卵の消費期限は冷蔵庫で3~4日
加熱する分、サルモネラ菌も殺菌できるはずだし、長いのでは?と思うかもしれませんが
実はゆで卵の消費期限は生卵よりも短いです。
この記事の最初の方で、生卵には自分で殺菌する力があると説明しましたが
この殺菌力は生の状態の白身に備わっているもの。
白身を加熱してしまうと殺菌力はなくなってしまいます。
そのため、雑菌の増殖を防げなくなり、傷みやすくなってしまうのです。
気になるゆで卵の保存期間は、気温によって異なり、固ゆでの場合だと以下のとおりです。
- 気温5℃の環境:2~3ヶ月
- 気温10℃の環境:3週間
- 気温25℃以上の環境:3~7日程度
しかし、これはしっかり環境を管理した場合の話。
家庭で固ゆでの卵を冷蔵庫に入れて保存する場合は、3~4日を目安にするのが安全です。
ゆで卵は殻をむかずに冷蔵庫で保存が基本
ゆで卵を保存するなら殻はむかないこと。
殻をむいてしまうと、むかない場合の3分の1から2分の1くらいしか日持ちしなくなってしまいます。
そのためほとんど日持ちしないと考えた方がよく
殻をむいた場合は、できるだけその日のうちに食べてしまう方が安心です。
また、殻にヒビが入った場合も要注意。
特にいつヒビが入ったのかわからない場合は食べずに廃棄するのが安心です。
こんなゆで卵は食べてはいけない
食べてはいけない危ないゆで卵の状態も知っておきましょう。
ゆで卵が腐っているかどうかは、殻をむいたときの見た目や臭いから判断できます。
黄身や白身に粘り気があったり、アンモニア臭や硫黄臭のような臭いがしたりしていれば腐っています。
白身は糸を引くこともあるでしょう。
このような明らかにおかしいゆで卵は食べないこと!
また、前述のとおり殻にヒビが入っており、それもいつ入ったのかわからない場合も食べないようにしましょう。
ゆで卵を保存したいときはフィリングにして冷凍を
ゆで卵を作りすぎてしまうなど、どうしてもしばらく保存しておきたい場合は
フィリングにすれば冷凍保存できます。
フィリングとは卵ペーストのようなもののこと。
ゆで卵をつぶしてマヨネーズと塩コショウで味付けすれば完成です。
1回分ずつに分けて冷凍すると便利ですよ。
ゆで卵はそのまま冷凍すると、白身の食感が変わってしまい、おいしくなくなってしまいますが
黄身も白身もつぶしたフィリングなら気になりません。
保存期間は1ヶ月ほど。
解凍すればサンドイッチやタルタルソースにすぐに使えて便利です。
卵料理をしようと卵を割ったら、殻の内側に黒い点があった! 食べても大丈夫なものなのか気になりますよね。 殻の内側に付いた黒い点の正体はカビ。食べてはいけません。 一方、割った卵の黄身や白身に付いた黒っぽい点は食べても大丈夫[…]
スーパーなどで売っている卵ではほとんど見かけることはありませんが 養鶏場から直接生みたての卵を買うと、殻がザラザラしていることがあります。 このザラザラは何なの?食べても問題のない卵なの?と気になっている人もいるかもしれません。[…]