身近な食材卵。
毎日のように食べているという人も少なくないでしょう。
そしてしょっちゅう食べるからこそ、冷蔵庫に保存していることも多いはず。
少しでも安全に卵を食べるためにも、正しい保存方法を知っておきたいものですね。
この記事では、保存する際の卵の向きや、安全に食べるために気を付けたいポイントなどを紹介します。
卵は丸い方を上向きにして保存した方が安心
卵は先のとがった方ではなく、丸い方を上向きにして保存するのが正解です。
理由とともに知っておきましょう。
卵は丸い方を上向きにして保存がよい理由
卵の丸い方を上に向ける理由は二つあります。
一つは、気室が丸い側にあるためです。
卵の丸い方には気室という空気の部屋があります。
空気の部屋である気質は軽いため、たとえ丸い方を下向きにして置いても上に移動します。
そのため、卵内部が不安定な状態となり、劣化を早めてしまうのです。
もう一つの理由は、内側のカラに卵黄が触れるのを防ぐためです。
サルモネラ菌は、卵のカラについています。
そして、卵は古くなってくると、中で卵黄が浮かんできて、カラに触れてしまいます。
丸い方を上にして、気室が上に来るようにすると、気室によって、卵黄が浮いてくるのを抑えられるため、
卵黄は直接内側のカラに触れないで済むのです。
パックの卵も丸い方が上向きになっている
スーパーなどでパック売りの卵は、全て丸い方が上に向けられています。
上記の理由に加えて、輸送する際に、とがった方を下にして丸い方を上にした方が安定するからということもあるそうです。
買ってきた卵を冷蔵庫の卵ケースに移し替えるときは、向きを変えずにそのまま入れるとよいでしょう。
卵は「おしり」を上向きにして保存する
「卵のおしり」とは丸い方と尖った方のどちらを指すのか知っていますか?
正解は丸い方です。
つまり、卵の保存は「おしり」を上にしておくのが正しい保存法です。
何だか混乱しそうですね…
実は卵の保存に向きは関係ない説もある
先に紹介したとおり、卵の劣化や、細菌対策のためにも、
卵は丸い方を上にして保存するのがよい、といわれていますが
なんと「卵の保存に向きは関係ない」とする説もあるようです。
なんでも卵をさまざまな向きにして保存してみたところ、どの部分を上にしても保存性は変わらなかったという
研究結果があるのだとか…
卵を保存する際の向きは神経質になることはないけれど、念のため丸い方を上にしておこう、
くらいに思っておくとよいのかもしれませんね。
卵を安全に食べるために|知っておきたい豆知識
卵を食べるにあたって、怖いのはサルモネラ菌。
うっかりサルモネラ菌を口に入れてしまわないためにも、どのようなことに気を付けるべきなのか知っておきましょう。
卵を扱うときに注意すべきサルモネラ菌とは
サルモネラ菌は自然界に広く生息する菌。
人をはじめ、牛や豚、にわとりなどの家畜の腸内などにいます。
少量でも食中毒を引き起こし、サルモネラ菌の付着した食べ物を食べることによってだけでなく、
サルモネラ菌のついた手で調理することで二次汚染された食品からも食中毒を引き起こす、非常に怖い菌です。
卵の常温保存はNG
スーパーなどでは卵は常温で売られていることもありますが、
サルモネラ菌を繁殖させないためには10℃以下で保存することが大切です。
買ってきた卵は必ず、冷蔵庫で保存しましょう。
ちなみに、スーパーで常温で売られていることがあるのは、気温や湿度の変化によってできる結露のせいで卵が傷むのを防ぐため。
スーパーで冷蔵されていると、家に持って帰るときに一度常温を通過し、
再び冷蔵されることになり、温度変化を余計にしてしまうことになります。
この温度変化にさらされる回数を減らし、卵が傷むのを防ぐためにスーパーでは常温で売られているそうです。
卵は冷蔵庫のドアポケットに保存はNG
卵はご存じのとおり、衝撃に弱く、さらには温度変化にも弱いです。
卵ケースがドアポケットについている仕様の冷蔵庫も多いですが、
ドアの開閉によって衝撃と温度変化も多いドアポケットでの保存は適していません。
パックに入ったまま冷蔵室で保存するのが正解です。
また、最近では100円ショップなどで売られている卵ケースを使ってみるのもおすすめ。
10個以上収納できるものもあるので、
たくさん卵を買い置きしたい人や、きちんと収納しておきたい人、パックのままだと数が減ってきたときに不安定だと感じる方は使ってみるとよいでしょう。
また、ふたつきのものを選べば、卵の上に他の食材を重ねて置くこともできるので、他の食材の収納にも便利です。
いちいち移し替えが面倒という方にはパックのまましまえるタイプもありますよ。
卵は水で洗わない
サルモネラ菌がついてるかもしれないからと、水で洗ってはいけません。
卵の表面にある気孔から、卵の中に水と雑菌が入ってしまう可能性があります。
また、パック売りされている卵は既に洗浄されています。決して水で洗わないようにしましょう。
賞味期限を過ぎた卵は生食NG
卵の賞味期限とは生で食べられる期限のこと。
賞味期限をすぎてしまった卵は生で食べてはいけません。
必ず加熱調理をして食べるようにしましょう。
しかし卵は意外と長く保存できる食材。
賞味期限を過ぎたものでも、しっかり加熱すれば食べられることもあります。
寒い季節だと賞味期限を1ヶ月も経過していても食べられることも!
詳しくは下記の記事で紹介しています。よろしければこちらもぜひご覧ください。
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卵を触ったら必ず手を洗う
サルモネラ菌は卵のカラにつきます。
卵を触ったら、二次感染を防ぐためにも必ず手を洗うこと。
菌のついたままの手で他の食品を触ることは危険です。
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