小学生の頃、春休みの楽しみは祖母と近所の堤防につくしを摘みに行くこと。
伸びた雑草の緑の中に茶色いつくしの頭を見つけることは、まるで宝さがし。
摘んだつくしで祖母が作ってくれた卵とじは本当に美味しく、つくしを見るといまだに心が躍ります。
近年、都会ではつくしを取れるような場所はほとんどなくなりましたが、今年はたまたま知り合いの方からいただくことができたので、早速、おばあちゃんの卵とじを作りました!
以下、つくしのあく抜きからおばあちゃんの卵とじのレシピまでご紹介いたします。
卵とじレシピの前に…つくしのはかまの取り方&あく抜きの手順
一晩ほど水にさらす工程があるので、つくしの下処理は摘んできた日の夜にやるのがいいかもしれませんね。
つくしのはかまの取り方&あく抜きの手順①はかまをとる
つくしの下処理は、まずはかまを取ることから。
丸で囲んだところがはかまですね。ちょっとめんどうかもしれませんが、これを一本ずつ取っていきます。
はかまを取っていると、爪の間や指が黒くなってしまいますけど、美味しいつくしを食べるためにはやむなし…
つくしのはかまの取り方&あく抜きの手順②熱湯で塩ゆでする
はかまが取れたら、熱湯で塩ゆでします。塩は、たっぷりのお水に小さじ1ほど。
つくしのはかまの取り方&あく抜きの手順③一晩水にさらす
ゆでたつくしは一晩水にさらして、しっかりアクを抜きます。
アクとは野菜の苦みや渋み、変色の原因となるもの。
特に自然に生えているつくしは、ゆでている段階でも草の臭いがし、ゆでた水も緑色に変色するので、アクが強いことがわかります。
つくしのはかまの取り方&あく抜きの手順④しっかりしぼる
一晩水にさらしたら、ざるにあげ、しっかりしぼります。
さらにキッチンペーパーでしぼったら、下処理は完了です。少し手間かもしれませんが、難しいことは一つもないですよ。
はかま取り&あく抜きができたら卵とじを作ってみる
下処理ができたら、いよいよおばあちゃんの味、「卵とじ」を作ります。つくしは独特の苦みがあるので、甘辛い味付けが美味しい!
つくしの卵とじの材料
つくしは3等分ほどに切っておきましょう。
だし汁は、市販のだしの素を溶かしたものでOK。
少ししっかりめの、ごはんのおともに◎の味付けです。
つくしの卵とじの作り方
早速卵とじを作ってみましょう。下処理さえ終わっていれば、あっという間にできますよ。
①つくしを炒める
鍋に油をひいて、三等分に切ったつくしを炒めます。
②煮汁の材料を入れて煮る
ある程度炒めて、つくしに油が回ったら、煮汁の材料を入れて、ひと煮立ち。弱めの中火くらいにして10分ほど煮ます。
今回、だし汁に市販のだしの素を使ったので、しょうゆは大さじ1しか入れていませんが、お家でとっただしを使う場合は、塩味が少ないため味を見ながらもう少ししょうゆを入れてもいいと思います。
③溶き卵を回しいれて、卵とじにして完成
最後に溶き卵を回しいれて、卵とじにすれば完成です!
懐かしい味…苦みもほとんどなく美味しゅうこざいました。
卵とじも美味しいですが、てんぷらにしてもおいしいそうですよ。
卵とじにしたいけど…つくしはいつどこで採れるものなのか
都会では最近、つくしを見かけなくなりました。
久しぶりにつくしを摘みたくて生えていそうな場所を探しましたが、心当たりはどこも整備されていて見当たらず…つくしはいつどこで採れるものなのか、今一度復習して、めげずに探したいと思います!
①つくしが生える時期
つくしが生える時期は、暖かい地方や暖冬の年だと、2月下旬~3月中旬。寒い地方や寒い冬だと3月下旬~4月上旬です。
大体春休み前後には生えているのですね。
②つくしが生える場所
つくしは、日当たりのよい川や線路沿いの土手、田畑のあぜ道、休耕畑に生えています。
私の行動範囲の大阪府北部~北摂地域だと、淀川沿いの土手や茨木市を流れる安威川の土手などに生えているという情報を見かけましたが、最近になって整備されてしまった場所も多く、明確なスポットはわかりません。
ご存じの方がいたら教えてほしいです。
その他つくしについての豆知識
つくしといえばスギナの子。つくしとスギナの違いなどについては下記のページでまとめています。ぜひご参照ください。
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また、漢字で書くとどうだっけ?という方はこちらの雑学もぜひご覧くださいね。
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つくしのはかま取りやあく抜きなどの下処理は、多少手間はかかりますが、難しい工程は一つもありません。
卵とじにすると、ごはんが進み、春の味を堪能できます。
ぜひ、つくしを手に入れることがあれば、卵とじに挑戦してみてくださいね。