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片栗粉でとろみの原理はでんぷんの糊化|失敗しないコツも紹介

味がしっかりするあんかけ料理はおいしいもの。

しかしどうして、片栗粉を加えればあんなとろみがつくのでしょう?

この記事では、片栗粉でとろみがつく原理と、失敗しないコツや失敗してしまったときの対処法などを解説します。

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とろみをつけるのに必須!片栗粉とは「カタクリ」の粉

片栗粉とは、「カタクリ」という植物の地下茎を粉にしたものです。

「カタクリ」とは、ユリ科カタクリ属に属する多年草で、山地の林の中にたくさん生えています。

片栗粉、とろみ、原理春先には上の写真のような鮮やかな紫色の花が咲きます。

この地下茎(球根)を日干しにしてでんぷんを採取しのが片栗粉ですが、採取できる量が少量であるため、最近ではジャガイモ(馬鈴薯)やサツマイモから作っていることが多いです。

ちなみに、このカタクリの若葉は山菜として食べられることもあるそうです。

片栗粉でとろみをつけられる原理はでんぷんの糊化

片栗粉を使えば、とろみがつけられるのはでんぷんが糊化(こか)するためです。

とろみをつけたいのに、片栗粉がないときは、コーンスターチなど同じくでんぷん質の粉を使えばとろみがつけられます。

片栗粉でとろみをつけられる原理とは

片栗粉でとろみがつくのは、でんぶんの糊化によるものです。

では、「でんぷんの糊化」とはどういうものなのでしょうか?

でんぷんに水を加えて加熱すると、60℃くらいで、でんぷんの中にどんどん水が入り込み始めます。

するとでんぷんは膨らみ、柔らかくなり、ねばりが出るようになります。

これを「でんぷんの糊化」と言います。

片栗粉でとろみをつけるときは、あらかじめ水を加えた「水溶き片栗粉」を準備しておいて、加熱した料理の中に入れますが、

片栗粉を粉のまま入れるのではなく、水溶き片栗粉にして入れる理由は、片栗粉にあらかじめ水を含ませておくことで、糊化しやすくしているわけですね。

片栗粉がなければ|とろみをつけるのに代用できるもの

片栗粉、とろみ、原理

片栗粉がなければ、代わりに使えるものとしては「コーンスターチ」が挙げられます。

コーンスターチは、とうもろこしのでんぷんが原料なので、片栗粉と同様に、でんぷん糊化によってとろみをつけることができるのです。

他に代用できるものとしては、「くず粉」が挙げられます。

くずのでんぷんは、カタクリや馬鈴薯など片栗粉の原料となるもののでんぷんと似ているので、よりよいかもしれません。

ただし、常備しているかというと…どうですか?してますか?うちはしてません…

小麦粉や薄力粉もでんぷんなので、理屈的にはできそうな気もしますが、イマイチとろみがつかずに、粉っぽくなりやすいので、おすすめできません。

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片栗粉のとろみがなくなるのは食材から出た水分のせい

せっかく水溶き片栗粉でとろみをつけても、時間が経つと、とろみがなくなり、シャバシャバした状態になってしまうことがあります。

そうならないためにも、片栗粉はできるだけ食べる直前につけること、さらにもう一度よく加熱することが大切です。

時間が経つと片栗粉のとろみがなくなる原因

せっかく片栗粉でとろみをつけても、時間が経つと、いつのまにかとろみがなくなってしまうことがあります。

これは、食材から出てきた水分が、片栗粉のでんぷんと水分の結合状態を解いてしまうためです。

とろみを作っていたでんぷんの糊化状態が解かれてしまうので、とろみもなくなってしまうのですね。

片栗粉のとろみを保たせるためには

せっかくつけたとろみが持つようにするために気を付けることは二つです。

片栗粉、とろみ、原理

①できるだけ食べる直前にとろみをつける

時間が経つほど、とろみはなくなってしまうので、とろみをつけるのはできるだけ遅いタイミングが望ましいでしょう。

レシピを見ていても、水溶き片栗粉を入れるのは、工程の一番最後になっていますが、これには、とろみが消えてしまわないようにするという意味もあります。

ごはんの時間よりも、かなり早くにあんかけ料理を準備するなら、水溶き片栗粉を入れる直前の段階まで作っておいておくのがよいでしょう。

食べる直前に水溶き片栗粉を加えることで、ちょうどよいとろみになるはずです。

②片栗粉を入れた後、再加熱する

水溶き片栗粉を入れるときは、基本的に火を止めた状態で入れますが、入れた後は再びよく加熱しましょう。

片栗粉のでんぷんが糊化して、とろみが出るのは60℃程度になったときです。

水溶き片栗粉は、火を止めた状態で入れるため、そのままだと冷める一方で、でんぷんの糊化は弱まる一方でしょう。

しかし、もう一度加熱して、温度を60℃以上に上げることで、水とでんぷんの結合をより促進することができ、しっかりしたとろみをつけることができるのです。

再加熱の目安は、強火で1分程度がよいでしょう。また、片栗粉を入れた後はしっかりかき混ぜましょう。

片栗粉のとろみを復活させるにはもう一度入れるしかない

とろみをつけたはずなのに、時間が経つと、とろみがなくなってしまったという場合は、もう一度水溶き片栗粉を用意して、とろみをつけ直すしかありません

でんぷんと水の結合は、再び加熱しても、戻らないため、再加熱したところでとろみは戻りません。

しかし、水溶き片栗粉を入れる分、料理に余計な水が入るわけですから、料理によっては、味が薄くなってしまうこともあるでしょう。

おいしく作るには、とろみがなくならないように、注意して調理するのがベストです。

片栗粉でとろみをつけるのに失敗したときの対処法

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水溶き片栗粉を入れたら、ダマになってしまうこともあるでしょう。

ダマになってしまった場合は、ダマを取り除くしかありません。

ダマは、より加熱すれば、最後には消えていきますが、ダマ以外の部分も煮詰まってしまうので、あまりおすすめしません。

また、ダマができてしまった場合、とろみも全然ついていないことが多いでしょう。

そのため、とろみをつけたければ、もう一度水溶き片栗粉を入れるしかありません。

しかし、取り除いたダマに味を持っていかれ、さらに水を投入することになるので、幾分味は薄くなっている可能性があります。

味見をしながら、味を調整した方がよいでしょう。

失敗しないのが一番と言えますね。

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片栗粉でとろみをつけるのに失敗しないコツ

片栗粉でとろみをつけるのに、失敗しないコツは次の四つです。

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水溶き片栗粉でとろみをつけるコツ①水によく溶かす

さらに、水溶き片栗粉はしっかり水に溶かしておくことが大切です。

しっかり溶かしておくことで、最初からでんぷんと水をくっつけておき、でんぷんの糊化をしやすい状態にしておくことができるわけですね。

水:片栗粉の割合は1:1が望ましいですが、慣れないうちは、溶けやすいように2:1にしてもよいでしょう。

また、水溶き片栗粉は、先に準備しておく方が、焦らずにすむのでおすすめですが、準備してから時間が経つと、水と片栗粉が分離してしまいます。

その場合は、再度かき混ぜて、水にしっかり溶かしてから料理に加えるようにしましょう。

また、裏技として、砂糖をひとつまみ、水溶き片栗粉に加えると、片栗粉が沈殿しにくくなりますよ。

下記の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ試してみてください。

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水溶き片栗粉でとろみをつけるコツ②火を止めてから入れる

水溶き片栗粉を入れる際は、一度火を止めましょう。

火を入れたまま、片栗粉を加えてしまうと、急速にでんぷんの糊化が起こってしまうため、ダマになりやすくなってしまいます。

水溶き片栗粉でとろみをつけるコツ③少しずつ、よく混ぜながら

片栗粉を一気に入れてしまうのも、ダマになる原因になります。

水溶き片栗粉は少しずつ加え、さらにしっかりかき混ぜることがダマを作らないコツです。

水溶き片栗粉でとろみをつけるコツ④再度加熱してよく混ぜる

水溶き片栗粉は、火を止めてから加えることも大切ですが、加えた後に、再度加熱することも大切です。

もう一度温度を上げることで、しっかりとろみがつきますし、とろみを保つこともできます。

再度加熱しながらよく混ぜて、とろとろの仕上がりにしましょう。

片栗粉でとろみをつけるコツ【番外編】便利な商品に頼る

なんと水溶きしなくても、とろみをつけられる便利な商品もありました。

その名も「とろみ上手」

水溶き片栗粉でとろみをつけるときと同様に、一度火を止めて、まんべんなく振り入れたらよく混ぜ

再度加熱すればOK。

片栗粉代わりに使えるので、揚げ物にも使えます。

こういう商品を試してみるのもアリですよね♪


片栗粉でとろみをつけるあんかけレシピは動画アプリで

片栗粉でとろみをつけるコツがわかったら、早速あんかけ料理に挑戦しましょう。

レシピは動画がわかりやすくておすすめ!

レシピ動画アプリ「クラシル」は、「あんかけ」で検索するとたくさんのレシピが出てきます。

ぜひ、おいしそうなレシピを見つけて挑戦してみてください。

もちろんこの記事で紹介したコツも忘れず、実践してくださいね。

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