温泉卵は、卵が固まりきらない、独特の柔らかさがおいしいもの。
白身も黄身もおいしくて、料理にプラスすると各段に味がよくなりますよね。
でも、ちょっと心配なのがサルモネラ菌。
温泉卵は一応加熱はしているので、理屈としては心配ありませんが、妊婦さんや、免疫力の低い幼い子どもやお年寄りの方は、念のため気を付けた方がよいでしょう。
卵を食べるときに気をつけたい!サルモネラとは
サルモネラは、少量でも感染するリスクのある怖い菌です。
卵の場合は殻についていることが多いでしょう。
卵の殻を触る度に手を洗ったり、加熱処理をして食べることで、サルモネラの感染リスクはかなり低下させることができます。
少量の菌でも食中毒症状が出る
サルモネラは少量の菌でも食中毒症状が出る恐ろしい菌です。
体内に菌が入れば、6~72時間で、腹痛・下痢・おう吐・38~40℃の発熱といった症状が出ます。
サルモネラの潜伏場所
サルモネラは主に動物の消化管に生息するといわれています。
卵の場合に付着しているのは、主に殻です。
そのため、生卵を触った場合は、手を洗ってから、次の調理工程に移るように注意しましょう。
また、ペットの犬や猫、カメなどの爬虫類にも付着していることもあるので、ペットを触った手で、食べ物を触らないようにすることも大切です。
サルモネラは熱に弱い
サルモネラは熱に弱く、75℃以上で1分以上、または65℃以上で5分以上加熱すれば死滅するそうです。
そのため、しっかり加熱して調理すれば、サルモネラに感染する危険性はかなり低くなります。
サルモネラに汚染された卵の割合
サルモネラに感染した卵の割合は、2000~3000個に1個の割合、つまり0.03~0.05%の割合になります。
市販の卵の場合、パックに詰められる前に洗浄・殺菌処理がされるため、感染リスクはさらに低下すると考えられます。
注意すべき菌ではありますが、卵を正しく扱うことで、必要以上に恐れる必要もないといえるでしょう。
温泉卵にした場合のサルモネラ感染リスク
卵の場合は、加熱すれば安心なので、温泉卵の場合も基本的には大丈夫です。
しかし、しっかり加熱した場合でも、サルモネラに感染した事例もあり、加熱以外に注意すべき点もいくつかあります。
70℃で加熱する温泉卵は基本的には大丈夫
温泉卵は、70℃のお湯で15分近く加熱し続けることで作ることのできる食べ物です。
(温泉卵の作り方はこちら→温泉卵は熱湯につけるだけで作れる!鍋もタイマーも要らない作り方)
サルモネラは、75℃以上で1分以上、または65℃以上で5分以上加熱すれば死滅するので、
70℃で15分近く加熱する温泉卵は、基本的に問題ないといえるでしょう。
しかし、特に家で手作りする場合、加熱不足で失敗して、ほぼ生卵の状態になってしまうこともあり、絶対に安心とも言い切れません。
特に妊婦さんや、免疫力の低い幼い子どもやお年寄りの方は、避けた方がよいこともあるでしょう。
温泉卵でサルモネラに感染しないための注意点
基本的にサルモネラの感染リスクは、加熱すればほとんどありませんが、
スクランブルエッグや卵焼きでも感染した例もあるため、加熱すれば安心ともいいきれません。
ここでは、温泉卵を始め、卵料理でサルモネラに感染しないために注意すべき点を紹介します。
①買ってきた卵はすぐに冷蔵庫へ
卵を買ってきたら、すぐに10℃以下の冷蔵庫へ入れましょう。
室温で長時間放っておくと、卵の表面に付着している菌が増殖してしまいます。
また、冷蔵庫に入れるときは、卵の尖った方を下向きにして入れます。
下向きにすることで、中の卵黄が卵の殻に触れにくい状態になり、細菌がつきにくくなるためです。
②割れたり、ひびの入ったりした卵は生や温泉卵で食べない
割れたり、ひびの入った卵は、殻に付着した菌が、その隙間から中に入ってしまう可能性があります。
特に生で食べる場合や、温泉卵にする場合は、そういった卵は避けましょう。
割れているものやひびの入った卵は、特にしっかり加熱調理をしてください。
③生や温泉卵で食べる場合は必ず新鮮なものを
生や温泉卵にして食べる場合は、特に賞味期限をチェックし、できるだけ新鮮なものを選んだ方が安心です。
市販の卵に記載のある賞味期限とは、卵を生で食べられる期限のことですが、
賞味期限内であれば、生でも食べられますが、サルモネラ対策のためには、賞味期限が迫っているものは、念のため注意して、加熱調理した方が無難です。
賞味期限を過ぎてしまった卵は、しっかり加熱してから食べるようにしましょう。
④割り置きはしないこと
卵は割ったらすぐに使いましょう。
絶対に割ったまま置いておいてはいけません。
卵を割って、卵白と卵黄が混ざると、サルモネラがいた場合、卵黄を栄養にして増殖を始めます。
卵を割るのは、食べる直前、調理の直前にするようにしましょう。
温泉卵は、適切に保管された卵を使って作れば、まず安全に食べられるものです。
注意点を厳守し、温玉のせトッピングを楽しみましょう。
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